2020年最初の記事なので、多くの方に聞き覚えがある(と思う)歌Le temps des cerisesについて書きたいと思います。
ジブリ映画紅の豚の作中でマダム・ジーナが歌っていた歌です。
使われているのはフランス語で、産業革命や自由貿易、市民の大量虐殺などでフランスが大きく変化していた1860年代に作られた歌らしいです。
それが一世紀半経った今でも歌い継がれているとは、すごい歴史がある歌ですよね。
(さくらんぼの季節を歌うとき)
Quand nous chanterons le temps des cerises
(ナイチンゲールやモッキンバードは陽気になり)
Et gai rossignol et merle moqueur
(あらゆるものを祝うでしょう)
Seront tous en fête
(乙女はいけない想いを心に秘めて)
Les belles auront la folie en tête
(太陽のように恋に燃える)
Et les amoureux du soleil au cœur
(私たちがさくらんぼの季節を歌うとき)
Quand nous en serons au temps des cerises
(モッキンバードは一段と上手に鳴くでしょう)
Sifflera bien mieux le merle moqueur
(しかしさくらんぼの季節は儚いもの)
Mais il est bien court le temps des cerises
(夢見ながら2人が摘みに向かう)
Où l’on s’en va deux cueillir en rêvant
(耳飾りを)
Des pendants d’oreilles
(お揃いのドレスを着たさくらんぼ)
Cerises d’amour aux robes pareilles
(血の滴のように葉に落ちる)
Tombant sous la feuille en gouttes de sang
(しかしさくらんぼの季節は儚いもの)
Mais il est bien court le temps des cerises
(夢見ながら珊瑚のイヤリングを選ぶ)
Pendants de corail qu’on cueille en rêvant
(私はさくらんぼの季節を愛し続けます)
J’aimerai toujours le temps des cerises
(あの時間を私は心に残し続けている)
C’est de ce temps-là que je garde au cœur
(塞がらない傷を)
Une plaie ouverte
紅の豚はジブリ作品ですが、個人的には他のジブリ作品と比べて特殊な作品に思います。
主人公のポルコ・ロッソもマダム・ジーナも少年少女ではなく大人の男女で、あまり直球的な会話はしません。ただライバル役で出てくる飛行機乗りのカーチスや飛行機技師の少女フィオがしっかり直球で立ち回ってくれるので・・・なんというか、子供も楽しめるのだけど大人になってもう一度観るともっと楽しめるような、素敵な映画だと思います。
今年もきっと金曜ロードショーなどで放送すると思うので、観たこと無い方は是非観てみてください。
ちなみに、主人公の名前のポルコ・ロッソ(Porco rosso)はイタリア語で「赤い豚」。そのまんまです。
モデルになった舞台もイタリアらしいですし、ポルコの昔の名前であるマルコ(Marco)もジーナ(Gina)もイタリア圏で付けられる名前です。
なので私はこの歌を調べた時「何で舞台がイタリアなのにフランスの歌なのだろう?」という疑問が浮かんだのですが、未だに理由がわからず仕舞いです。
ジブリ作品にはこんな感じのことが結構多いのですが、考察している方とかいないでしょうか。もしいたら読み漁るので教えてくださいね。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。
参考
歌Le temps des cerises
映画紅の豚